Monster S4

2001年モデルのモンスターモデルレンジの中で、モンスターS4は独自のストーリーを持っています。
これは、新しいグループの顧客と彼らの要求に向けた本物を理解するエンスージャストを得るためのモーターサイクルコンセプトの洗練された最先端に進化した形です。
モンスターS4はモンスターSの派生ではなく完全に新しいプロジェクトです。
すべての部品をすっきりと凝縮したレイアウト、その技術内容、性能と合理的アプローチ、モンスターS4プロジェクトはオリジナルコンセプトに完全に忠実です。
最も合理的で適切な方法で各部を改良するためにドゥカティはコンピューター3次元モデリングについてはじめて先進のユニグラフィックソフトウェアーを使用しました。
高度に洗練されたコンピューター技術は実働プロトタイプの製造に先立って正確な構造と機能のバリエーションについて検討する事を可能としました。
結果として開発時間は劇的に短縮され製作する前にプロジェクトは完全に最適なものとなりました。
モンスターS4は頑丈なST4フレームとエキゾーストカムの位置が低められた改良型ヘッドを備えた916cc4バルブ2気筒エンジン,1440mmのホイールベースをもたらすアルミニウムスイングアームを備えた新型リアサスペンションとの完璧な融合から生まれました。
10psの出力9.3kgmの最大トルクと非常に幅の広い回転域にわたって並外れた出力カーブを発生します。
モンスターS4は193kgの軽い車重による信じ難い加速とピックアップだけでなく前例のないハンドリングを提供します。車体はひざで路面をこする感覚を体験できるその驚異的なコーナーリング能力をフルに使えるようライダーが要求するグランドクリアランスを確保するために20mm高くセットされています。

特徴

スタイリングと仕上げ: モンスターSスタイリングコンセプトを忠実に表現するための新しいフレーム構成とエンジン構造アクセサリーとの正確な適合、より合理的に配置されている部品とアクセサリーに的確にマッチする機械構成部品のカラーリング。996と同じデザインの5本スポークホイール、カーボンファイバーの前後フェンダー、サイドカバー、ベルトカバー、ヒートガード

エルゴノミクス: アッパーブラケットに直接取り付けられたセパレートハンドルバー

車体: STシリーズから受け継いだ高いねじり合成のフレーム。キャスター調整のついたステアリングジオメトリー。43mmSHOWA製倒立フォーク。アルミニウムリアスイングアームSACHS製アジャスタブルリアショックアブソーバー。増大した地上高。1440mmのホイールベース。193kgの重量

エンジンとテクノロジー: 916cc 4バルブデスモエンジン。低く配置されたエキゾーストカム。最大トルクについて最適化されたカムタイミングとエアボックス(拡大およびレゾネーター付き)。40mmパイプのエキゾーストマニホールド。さらに小さい新型5.9M CPU 軽量密封式メインテナンスフリーバッテリー

安全性: Brembo製 320mm×5mm ディスクフロントブレーキシステムP4 30-34 キャリパー、シリンダーブレーキパッド、金属メッシュ・ブレーキホース、サイドスタンド・ロックシステムと始動防止センサー。

エンジンとテクノロジー

モンスターS4はネイキッドモーターサイクルに新しい性能基準を設定するために生まれました。ドゥカティ2気筒の中では最も高性能な水冷燃料噴射4バルブデスモ・エンジンを搭載しています。
ドゥカティはスポーツツーリングST4に使用されている916エンジンを選択しました。その低く配置されたエキゾーストカムはモンスターS4に採用された精密な設計に明らかにプラスとなっています。
コンパクトなヘッドデザインは最適な前後の重量配分のためエンジンを前方に搭載することを可能としています。これは、最高速度までの安定性を確保する上で車体設計においての必須条件であり916 8バルブデスモの途方もないパワー(このモデルにおいては101psになる)を路面に伝えることを可能としています。
最大トルクはパワフルなモンスター900S 2バルブより1kgm多い9kgm以上となっています。
この性能はレゾネーター(共振器)の付いた増大したエアーボックス、特別なタイミングのインテークカム、40mmのマニホールドと900ieのサイレンサーを使用し全てが適正に設定された排気システムを備えた特別仕様の916 4バルブエンジンの開発をもたらした綿密な研究の成果です。
軽くさらに小さく効率的な新しい第4世代のMARELLI製5.9M CPUは、インジェクションとイグニッションの統合されたコントロールを提供します。
配線は重量を削減するために細かくされました。特筆すべきは、サイドスタンドを下ろしている時、始動と点火を完全に防止するイモビライザーのような付加機能の管理能力です。
ネイキッドモーターサイクルでエンジンは重要な外観の美的要素になります、モンスターS4 916スポーツはグレーアルミニウムにカーボンベルトカバーを備え非常に高い質感を持った仕上げとなっています。

性能

走行状態で僅か193kgのモンスターS4は明らかに高いトルクと出力にもかかわらずモンスター900Sに比べたったの2kgしか重くありません
スーパーバイクモデルと同じ6速ギアボックスは加速と最高速におけるトルクとパワーを完全に伝えるため特別な減速比を使用しています。
これらの性能においてモンスターS4はクロスした機敏なギア比が可能とする弛みない回転の上昇を通して非常に高い数値を獲得しています。

車体

ドゥカティモンスターの全ての細部は高性能ネイキッドモーターサイクルとして形作られています。
車体は916 4バルブデスモエンジンからの強大な出力を効率的に制御し楽しめるライディングのためにライダーのコントロールに従った正確で扱いやすいレスポンスを提供することが可能です。
モンスターS4の車体は2mm厚の高張力鋼で作られた28mmの鋼管を使用した正確に計算されたトライアングルデザインによって優れたねじり剛性を確保する構造のST4フレームから開発されました。
高いねじりとたわみ剛性に加えフレームは適正な状態を失うことなく非常に大きい最大負荷を許容します。
12mmリンケージはエンジンとフレームを堅固に固定します。リアスイングアームは適正なフレーム構造に合致する最適な重量/強度比を達成するためコンピューターによる有限要素法の解析を広範囲に使用して設計されました。
3次元モデリング技術はアルミニウムスイングアームの理想的な答えにヒントを与えました。
スイングアームは100psを越える出力での極度のスポーツライディングに必要な最適なねじりとたわみ合成にあわせて製作されました。
このユニットは最新技術を使用して製造された3つの部分から構成されます。2本アーム(押し出し成形の矩形断面チューブ)は冷間鋳造のセンターセクションに溶接されています。
スイングアームは1440mmのホイールベースを確保するように作られました。スイングアームによってエンジンはライダーがバイクに座った状態で最適なバランスとなるよう前方に押しやられています。重量はフロントとリアで均等に分かれています。これは極限下での安全なライディングについてまた敏捷で正確で強い構造を獲得するための必須条件です。
ステアリングジオメトリーもまたステアリングレスポンスに関してライダーの好みにより合致するよう慎重な分析を経ました。
サスペンションユニットのように重要な構成部品は、厳格な品質基準に基づいて選ばれました
フロントには43mmのインナーチューブのSHOWA製フルアジャスタブル倒立フォークを備えリアにはフルアジャスタブルのSachs製ショックアブソーバーが使用されています。
ドゥカティスーパーバイク996と同様の5本スポークホイールを備え顧客は、フロントは120/70-17または120/65-17、リアは180/55-17または190/50-17の2種類のサイズのタイアを選択することができます。

安全性

モンスターS4に優れた性能を与えたブレーキシステムは強力な制動力と信頼性、正確な応答性、長期間の仕様でも変わらない性能を確保するために注意深く選ばれなければなりませんでした。
ドゥカティはスーパーバイクモデルと同様のサイズと構成部品のBrembo製ブレーキシステムを選びました。フロントブレーキは5mm厚の320mm径ダブルディスクとBrembo製のレーシングタイプ P4 30-34 4ピストンキャリパーを備えています。
明らかに十分な性能のキャリパーはフォークレッグにしっかりと固定するための新しい頑丈な固定しすてむと離れた取り付け穴を持つ最新世代のユニットである。新型のPSC16マスターシリンダーはレーシングラジアルシリンダーテクノロジーからの恩恵を被っている。その結果正確で強力な製動力とレバーを通してライダーに正確なフィードバックを実現しています。金属メッシュのブレーキラインはフロントブレーキのコントロールの全てにおいてこのフィーリングを助長しています。
リアブレーキは245mmディスクに2ピストンキャリパーと変更ありません。
モンスターS4をさらに安全にするためにサイドスタンドにはサイドスタンドを完全に収納するまで始動と点火を完全に妨げる始動防止センサーが装着されています。
新型CPUに組み込まれている盗難防止機能イモビライザーは専用のイグニッションキーがエンジンの始動に使用されるまで点火を妨げます。

エルゴノミクス

2000年モデルのモンスターの快適なライディングポジションはさらに向上しています。
最高速性能は高速で空気を切り裂くための自然に前傾したポジションを可能とする。さらに小さく低い外装をもたらしました。
それにもかかわらずライディングポジションはモンスターに似た典型的なスポーツモーターサイクルに比べいまだに十分リラックスしたアップライトなポジションを保っています。
鋭敏なステアリング感度をライダーに与えるためセパレートハンドルバーがステアリングヘッド上部に突き出したフロントフォークの先端に直接取り付けられます。
燃料タンクはライダーの脚に余分なストレスを与えることなしにしっかりグリップできるよう細かく修正されたフットレストの位置とシートにあわせて的確に造形されています。
モンスターS4はフレームチューブの直径とスペースフレームのデザイン、新設計されたアルミニウムリアスイングアーム4バルブデスモエンジン、関連したオイルクーラー等のいくつかの技術的細部を除いてスタイリングに関してモンスター900Sと異なるものではありません。しかし、フェアリングのデザイン(モンスタープロジェクトの核心)に関してはオリジナルのコンセプトに基づいています。
このコンセプトを促進するために機械構成部品は2色のグレーの濃淡で塗装されます。スタイリッシュな5本スポークホイールはガンメタルグレーそしてエンジンはアルミニウムカラーに。
カーボン部品(タイミングベルトカバー、前後フェンダー、サイドパネル、ヒートガード)とフェアリングはこの高性能モーターサイクルの性格を強調しています。
プラスアルファーを求める顧客のためにS4に特徴付ける他の全ての細部に加えクロームメッキされた専用の燃料タンクを備えたクロモバージョンが設定されています。