その誕生と同時にバイクスタイリングの通常のレベルを大きく超えたアグレッシブで調和の取れたラインは変わることなく748と996に受け継がれている。
2000年モデルの視覚的なリファインは、機能性の改良から生み出されたものであり、各モデルの持つ優れた技術・性能をビジュアル的に強調している。
この点におけるスーパーバイクデザインの特徴の一つとして、新型の5本スポークホイールが挙げられ、オフィシャルレーシングモデル用のものに近いデザインを採用している。
ガンメタルグレイカラーもやはりオフィシャルレーシングモデルから採り入れられたものであり、ホイールとフレームの双方がこのカラーで仕上げられている。
ドゥカティィの市販スーパーバイクとレーシングバイクの密接な関係を強調するだけではなく、テクニカルスペックが示す通り、ホイールの軽量化を可能にする構造のデザインでもある。
各バージョンのリニューアル内容を詳しく見てみよう。 まず996モノポストのΦ43mmショーワ製倒立フロントフォークが一例である。 インナーチューブに施された摩擦係数を抑えるTiNコートは独特のゴールドカラーになっており、外観と性能向上、デザインと機能双方の面でのリファインが加えられている。
このフロントフォークは、1999年モデルでは996SPS/Fのみで採用されたものであり、今回量産モデルとしては初めての採用となる。
2000年モデルの996SPSでは、スーパーバイクシリーズの他バージョンと同様の改良が施されているほか、アルミニウムパイプのシートサブフレームを採用。 これはレーシングバイク用のものと同じ設計であり、前後重量配分の最適化も図られている。
さらに996SPSにはハイクオリティかつ極めてエレガントなΦ43mmのオーリンズ製フロントフォークを採用。 ステアリングヨークを新設計しTiNコーティング加工を施すことで摩擦係数を低減。カラーもゴールドになっており、ボトムケースも新形状となり、デザイン・機能性を一新している。
スーパーバイクシリーズの大きなトピックは新たに加わった748である。
ニの新型車はスペック面ではベーシックであるが、その魅力は他のバージョンに引けを取らない。視覚的にはΦ43mm倒立フロントフオークと、お馴染みとなったフレームと同色のゴールド仕上げの3本スポークホイールで秘めたポテンシャルを感じさせる。
フェアリングと燃料タンクのクイックファスナーはこの748では省かれている。
748Rはトップモデルでもあり、技術面、デザイン面で996と同様のグレードアップを果たしている。レーシングモデルと同じくガンメタルカラーの5本スポークホイール/フレーム、そしてTiNコートでゴールドカラーのショーワ製倒立フロントフォークを採用しているのである。